ストーリー
時は明治。
文化の進展目覚ましく、行き交う人々の話題も尽きぬ世に、
そのネタの数々を記事にする、とある新聞社があった。
その名を『明治新聞社』
『真相明快なものだけを書く信用高い新聞社』を信念に掲げ、
巷で巻き起こる凡庸な出来事から怪事件、難事件に至るまでを記事にしている。
その新聞社にはしばしば、『平井太郎』と名乗る少年から
推理小説の“あらすじ”が投稿されていた。
彼こそ、後の推理小説家『江戸川乱歩』その人である。
作家を志す太郎少年は、日々ネタを探して街を歩き回っているからか、
いつも奇怪な場面に出くわしてしまう。そうして蓄えた事件帖から、
いつも“あらすじ”だけの推理小説を投稿しているのだ。
今回はそんな太郎少年と新聞社との出会いの話。
初代編集長を務める『雨村勲』の元に、原稿用紙を抱えた太郎少年が訪れていた。
その原稿用紙には、とある会社から大量の札束を抱えて出てきた男の
目撃情報が記されていたのだ。
世間をさわがす“紳士盗賊”か――?
もしこれが、本当の事件に繋がっているのであれば、記事の大きなネタに、
何かの間違いでも連載小説のひとつとしてリリースできると考えた編集長は、
気鋭の記者『明智金之助』を呼び出し、太郎とともに調査に向かわせるのだった。
果たして、情報の真偽と真相やいかに!?