わかりやすいストーリー、たくさんの小謎、後半にかけてダイナミックになる紙の組み合わせなど、「おうち宝探しに必要とされる基礎」が非常にしっかりしていました。紙も何通りかの使い方があって面白かったです。特に改善点などは思いつかない完成度でした。また写真つきの解説を用意してくれていたのも、非常にわかりやすくてありがたかったです。

※こちらの作品は、今後、商品化を検討しています。

全編折り紙による宝探し、という今までにない挑戦的なコンセプトに驚きました。謎解きで折り紙が入っていることはまれにありますが、ストーリーそのものが折り紙にまつわるもので、実際に何種類もの折り紙を折っていく作業は通常の謎解きにはない頭の使い方が必要で新鮮でした。 ただ懸念点として、折り紙の折り方が複雑になればなるほど、謎解きとしての示唆が難しくなる、という部分は感じました。ヒントとして出すには難しく、折り方を解説してしまうと、宝探しの解答になってしまう…という難しさがこのコンセプトの大きな壁となりそうです。  豊富なキット内容と折り紙を何種類も折る充実のプレイ感で、謎解き+αの楽しみがあるコンテンツだと思いました。

小謎や大小さまざまな紙がたくさんあり、謎を解く毎に段々と明かされる、館の秘密や人間関係が楽しかったです。紙の組み合わせ方もダイナミックで、後半の「解いた感」はとても高いと思います。 ただ宝探しではなく脱出になっているので、館の秘密を暴いた先に手に入る宝物などがあるとよかったと思います。また登場人物が多く、せっかく重きを置いているであろう人間関係がわかりにくい部分があったので、イラストつきで人間関係が整理されたシートがついているといいと思います。 ストーリーの構成はひねりもあって面白いので、謎の指示のわかりやすさ、紙ギミックの正確性、世界観に合わせたデザインを追求できれば、可愛くて素敵な宝探しにできそうです。

審査委員長より

応募期間の限られた中、たくさんのご応募をいただきまして誠にありがとうございました。 作品を拝見する中でどの応募作品も弊社のおうちで宝探しを良く理解いただいた上でのご応募であることが伝わってきましたし、特にストーリーや『謎』『折り』の多用等、たくさんの工夫を感じることが出来ました。その中でも『商品化の可能性』と『展開の理解のしやすさ』から上記3作品を受賞作とさせていただきました。最優秀賞は該当なしとさせていただいたのは『クリア後の余韻』『期待を大きく超える』までは至らなかったためです。 また、来年開催予定ですので他の皆さまにつきましても更なる自信作をお待ちしております。